ワクチン・予防接種
混合ワクチン接種
子犬や子猫が初めて接種する場合には、生後数ヶ月にわたって繰り返し接種をする必要があります。これは母親からもらった免疫(母子免疫)が持続する期間に差があるので、数回に分けて接種しなくてはならないためです。 予防する病気の種類については担当獣医師にご相談下さい。
子犬の場合
生後2〜4ヶ月の時期に4週間間隔で複数回の接種が必要です。
初年度の最終ワクチン接種から一年後に追加接種を行った後は、生活環境や体調に合わせて定期的な接種または抗体価検査をお勧めしています。
※犬のパラインフルエンザ、レプトスピラに対してのワクチンについては毎年の接種が推奨されています。
※ワクチンの保証期間は基本的に1年間のため、ドッグランなどで混合ワクチン接種証明書が必要になる場合は、1年に1回の接種または抗体価検査が必要になります。子猫の場合
生後2〜3ヶ月の時期に3週間間隔で複数回の接種が必要です。
初年度の最終ワクチン接種から一年後に追加接種を行った後は、生活環境や体調に合わせて定期的な接種または抗体価検査をお勧めしています。
※猫白血病ウイルス、クラミジアに対してのワクチンについては毎年の接種が推奨されています。
※ワクチンの保証期間は基本的に1年間のため、ペットホテルなどに預ける際にワクチン接種証明書が必要になる場合は、1年に1回の接種または抗体価検査が必要になります。※猫伝染性腹膜炎はワクチンでは予防出来ません。
当院では予防の時期にハガキをお送りしてお知らせしております。
狂犬病ワクチン接種
狂犬病は法律で年1回の接種が義務付けられています。
当院にてワクチンを接種されたつくば市内の方には登録手続き代行をしております。
1年を通して行っておりますので、集合注射に行けなかった方、忘れてしまった方など遠慮なくお尋ねください。
注射の際には市役所からのハガキをご持参ください。
市外の方には証明書を発行いたしますので、お住まいの市区町村にお届け下さい。
海外渡航については渡航先の大使館にご相談下さい。
フィラリア予防
フィラリア症とは、蚊が媒介する犬の感染症で、蚊に刺される事により感染します。
一度フィラリア症にかかってしまうと、駆除する事は大変難しくなります。
5月~12月まで、月に一度の投薬で予防できますので、しっかり行いましょう。予防が最善の方法です!
投薬の前にフィラリアの感染が無いか、毎年血液検査が必要ですので、ワンちゃんと一緒に来院して下さい。
当院、取り扱いの予防薬には、お肉タイプ・錠剤・年1回の接種で予防できる注射がございます。
※ワンちゃんだけでなく、ネコちゃんにも感染することが知られています。
ネコちゃん用の予防薬もありますのでご相談下さい。(滴下タイプ)
ノミ・ダニ予防
感染すると・・・
ノミやダニが動物の体に寄生すると、貧血や激しい痒みを引き起こすだけではありません。ノミは動物の消化管に寄生する瓜実条虫を媒介します。また、マダニは重篤な貧血を引き起こすことがあるバベシア症や人にも感染の恐れがあるSFTS(重症性血小板減少症候群)を媒介することがあります。
予防時期
エアコンの普及によって、家内では一年中ノミやダニが活動している可能性があります。周囲の動物や人にも寄生することがあるので年間を通じて定期的に投与するのが理想です。
予防薬
動物病院取り扱い商品が有効です。動物用医薬部外品(一般の販売店で購入できるもの)は効果の低いものや持続力の短いものがございます。
☆当院では、スポットタイプとチュアブルタイプを取り扱っております。
避妊・去勢手術
犬や猫を飼うにあたって、考えなければならないのは避妊や去勢です。
繁殖の予定が無ければ、近所住民への配慮や健康への影響を含めて早い段階で手術を行うことをお勧めします。
料金設定(税込) (2020年4月より)
猫・去勢手術(標準) | 16,500円 | |
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猫・避妊手術(標準・入院費込み) | 27,500円 | |
犬・去勢手術(標準) | 22,000円~ | |
犬・避妊手術(標準・入院費込み) | 34,100円~ |
避妊・去勢手術の目的
望まない妊娠を防ぐ
将来赤ちゃんを産ませる予定がない場合は、手術について正しく理解し、家庭の環境に合わせて考えていきましょう。
オスに行われるのが去勢手術で、精巣の切除です。
メスに行われるのが避妊手術で、卵巣・子宮の切除をします。
将来の病気予防
避妊・去勢手術をすることによって、性行為によりうつる感染症の予防、性ホルモン関与の腫瘍のリスクが低くなるなど、健康面でのメリットがあります。
オスでは、精巣そのものの癌、肛門周囲腺癌、前立腺癌の発生率が低下します。
メスでは、子宮内膜炎、子宮蓄膿症、卵巣嚢腫、卵巣癌、乳腺腫瘍などの発生率が低下します。
問題行動の軽減
犬や猫を飼っていて近隣の住宅とのトラブルになる要素の一つに、生殖行動に関連するものがあります。飼い主さまにとっても夜中の鳴声やマーキングなど悩みの種になることもありますが、適切な時期に避妊・去勢手術を行うことでそのリスクは大きく軽減できます。
避妊・去勢によって軽減が期待できる問題行動
- 攻撃性を抑える
- 発情による夜鳴き、ストレスをなくす
- 猫同士のケンカを減らす
- 交尾やケンカによる感染の防止(猫白血病、猫エイズなど)
- マーキング行動の軽減
避妊・去勢手術の注意点
手術後は体質が変わり、太りやすくなります。食事の内容や量、運動量をしっかり管理して適正体重の維持に努めましょう
手術は全身麻酔を伴います。麻酔自体のリスクや、手術のストレスは残念ながらゼロにはできません。リスクを減らすために、手術の前にワクチン接種や血液検査が必要になります
避妊・去勢手術のタイミング
避妊・去勢手術は、はじめての発情を迎える前に行うのが理想で、多くは生後6~8ヶ月齢頃です。ただしそれぞれの発育の違いもあり、実際に5か月齢の猫が妊娠した例はありますので注意が必要です。それを過ぎると手術ができない訳ではありませんのでいつでもご相談ください。 手術の前に予防接種、ノミ・ダニ・寄生虫の駆除などを済ませておくなど少しずつ準備をしていきましょう。
メスの猫なら発情中でも手術することができますが、犬の場合は発情期の始まりから1か月以上の期間をあけた方が良いと思われます。
マイクロチップ
マイクロチップとは
犬や猫などの個体識別を目的とした皮下埋め込み型の電子標識器具で、世界で唯一の番号を書き込んだ超小型集積回路(IC)が封入されているものです。
専用の注射器で動物の背中(肩甲骨の間付近)の皮下に埋め込み使用します。
費用
再診料 880円
本体装着料 4,400円
※県獣医師会からの補助制度で現在登録料が無料です。(2021年3月現在)
※登録には印鑑が必要ですので、ご持参ください。
特徴
- 直径2mm、長さ11mmの円筒形のカプセルで包まれており、表面は生体に優しい素材(生物学的適応ガラス)を使用しています
- 処置時間はわずかで一般的な皮下注射とほとんど変わらず、動物に過度の負担をかけることはありません。
- 表面に特殊な加工がされているので体内を移動することはありません。
- マイクロチップに書かれている番号は専用の読み取り器(リーダー)を埋め込んだ部位に近づけることによって読み取ることができます。リーダーから発信される電波にマイクロチップが反応して番号を送信します。この番号をリーダーが読み取る仕組みです。このためマイクロチップ本体は電池が不要であり、交換の必要はありません。
どんな時に役立つの?
- 迷子・盗難・災害などのいざという時、保護された先でリーダーがあれば身元確認が出来ます。
(当院はリーダーを設備しております。他社のマイクロチップの番号も読み取り可能です。) - 海外渡航時にマイクロチップ処置が必要な国があります。
海外渡航について
北欧諸国、フランス、スペイン(一部)、シンガポール、台湾、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド等では入国するペットの検疫制度の一環としてマイクロチップの処置が義務付けされています。
日本からこれらの国へペットを出国させるためには、ペットの身元確認のためにマイクロチップをあらかじめ処置しておく必要があります。
(その他、国によって狂犬病予防注射、並びに抗体検査やその他処置など必要な国もありますので出国前に必ず確認しておきましょう。)